筋膜リリースのクラスメイトに、からだの感じ方や表現がとても的確で、いつも感心する友人がいます。
その人に、「どうしたら、そういう感覚や表現力が育つのかな?」と質問してみたら
「あの本を読んで、からだの感じを感じ始めてからかも。」と1冊の本を紹介してくれました。
実際にその本に書いてあるレッスンをしていくと、彼女の場合は肩こりがなくなったのだそうです。
その本は、アレクサンダーテクニックについて、書かれた本です。
アレクサンダー・テクニークにできること 〜痛みに負けない「からだの使い方」を学ぶ〜
D・キャプラン著 誠信書房
教えてもらった本に書いてある練習を自分でやってみると、なかなかよかったので
今、自分が体験している感覚がこれでいいのか、実際にレッスンを受けてみたくなりました。
本では、からだの感覚はわかりにくいですから。
金沢には教師がいないので、京都で個人レッスンをしてくれる先生を見つけました。
その先生は、ドイツ人の先生でした。最初に通訳の奥さんが出ていらっしゃって
「日本語でのレッスンを希望されてましたが、とにかく体験してみてください。言葉を使うレッスンより、最初は特にいいと思います。」 と言われました。
簡単な動きの指示は英語で、時々片言の日本語でレッスンは進みます。
1時間程でしたが、ひたすらテーブル(ベッド)と椅子を使って背骨のまっすぐな感じ、自然な頭の位置を
椅子から立つ、座る、慣れたら歩く。というように繰りかえし、感覚をからだに刷り込みます。
そして、時々鏡で自分の姿勢を確認します。
シンプルな言葉と、からだのイメージでどんどん自分の間違ったからだの認識が塗り替えられていくようでした。
自分が思っているより、ずっとうつむき加減の頭、背骨が頭についていく歩き方、立ち方。
どれも最初はすごく違和感があって、本を読んでやってみていたのと認識が異なっていました。
先生から「あなたは、からだの力を抜くのが上手だ。」とコメントいただき、すこし嬉しかったです。
最後に、ドアを使って家でもできる練習法を教えていただきました。
レッスンは継続した方が効果があるか、質問したところ
「色んな考えの教師がいるから、自分と相性が合わない教師のレッスンだったら、毎週なんてむしろ受けないほうがいい。帰って混乱してしまう人もいる。自分にあう教師を見つけることが大事だ。」
「それなら、かえって本を読んで実践している方がいいかも。」との事。
教師もいろんな方がいるようで、100年もの歴史があると、伝統的な方法もいろいろな考えで
受け継がれるうちに枝分かれしていくのでしょうか。(ロルフィングみたいに)
Youtubeで公開されている教師の動画のなかには、自らが無意識の動作の中に不自然な動きをしている人もいるそうです。色んな先生がいるから見極めるのが難しい。いうことなのでしょう。
でも、その先生は決して他の教師を批判していたのではありません。
超初心者の私にわかったのは、日本で自分にあう先生を見つけるのはちょっとむずかしいみたい。という感じ。
まぁ、機会があれば他の教師のレッスンも受けてみてもいいかもしれません。
今回の先生は「私は伝統的な流れを受けついだレッスンをしている。」とおっしゃっていました。
そういう先生が国内には少ないのかしれません。
最後に先生は「アレクサンダーテクニックとは、一言で言うと、”なにもしない事”を学ぶ事なんだよ。」
とおっしゃいました。
いかに無意識にやっている、しなくていいことに「気づいて」「やめるか」が、からだを楽に自由にしていくポイントなんですね。
とりあえず、私はその日体験した基本の背骨と頭、首、しゃべり方のレッスンを生活の中で身につけて
次の機会があれば、また受ける。という感じでも良いみたいでした。(通えないしね)
帰り道、習った歩き方をすると、階段を登るのがずいぶん楽でした。
サンダーバードの中でも、背もたれによしかからず、ずっと背骨をまっすぐ、重心やや前よりの
電車にのっている人にしては、随分くつろいでない感じの、恐らく不信な姿勢のまま
2.5時間過ごして疲れないか試してみることにしました。
これは、成功でした。どこも痛くなりませんでした。首が楽なのがとても意外でした。
(だって、自分では今までではありえない場所に「顎」がある感じなんですもん。)
日々の生活の中で、気づいたら直す。を繰り返し、少しはからだが覚えてきたようです。
からだの感覚マップがすこしずつ書き換えられてきました。